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高層ビルの解体方法の進歩

日本ヴァリュアーズ東京本社の竹市です。

 

都心のビル群を眺めていると、誰もが一度は「あのでっかいビル、造ったはいいけどどうやって取り壊すんだろなー」なんて思ったりすることがありますよね。 

イメージ的には、なんとなくダイナマイトで爆破する図を想像される方もいらっしゃると思いますが、日本においては法規制や周辺建物への配慮等から、1992年に滋賀県の「木の岡レイクサイドビル」に適用されたのが最後のようです。

 

現在、一般的には重機を建物最上階に運び、一層ずつ壊しながら降りてくる工法が主流のようです。ただし、この工法は超高層ビルだと重機を運ぶのが困難な点のほか、周囲への騒音や振動、粉塵の広範囲の飛散や廃材落下の危険性等、安全面でも環境面でも課題が残っています。

 日本最初の超高層ビル「霞が関ビル」が1968年に竣工して44年、日本に60mを超える超高層建物は2,500棟を超えます。今後予想される建替え件数の増加に応えるべく、現在大手ゼネコンを中心に、安全面・環境面そしてコスト面にも配慮した、新しい解体工法が次々と考案されています。

 

主な工法を列挙すると、清水建設の「シミズリバースコンストラクション工法」、大林組の「QBカットオフ工法」、竹中工務店の「竹中ハットダウン工法」、大成建設の「テコレップシステム」、鹿島建設の「鹿島カットアンドダウン工法」等があります。

 

各工法を大まかにまとめると、次のようになります。

まず、清水建設・大林組の各工法は、ビルを造る手順とは逆に、最上階でビルをブロックごとに切断し、それをクレーンで地上まで運んだ上で、地上で解体・処理します。

次に、竹中工務店の工法は、建物上部に囲い(ハット)を被せ、内部で建物を解体し、それに連れハットごと下に降りてくる工法です(下図参照)。大成建設の工法も類似のものです。ハット工法1.JPG

ハット工法2.JPG

最後に、一際ユニークなのが鹿島建設の工法です。これは、地上で躯体を支える柱を切断し、建物を下階から順次解体していく「だるま落とし」方式です。百聞は一見にしかず、なので、動画を見て頂くと何となく雰囲気が伝わってくると思います。

>>動画はこちら(外部サイト)

 

いずれの方法も、従来の工法と比べて高層建物への適用可能性が高いのが大きな利点です。また、振動や騒音の低減・粉塵飛散量の低減・重機使用台数の減少によるCO2削減・廃材のリサイクル率の向上等、周辺環境への配慮が期待できます。更に、安全性の向上や工期の短縮化等も期待されます。

 これらの工法はまだ実績が少なく、コスト面では従来の工法より割高であることが多いそうです。ただし、今後ノウハウの蓄積や受注の増加等に伴い、コスト面でも従来より安くすることは十分可能と見られているようです。

 

このような新技術が普及して解体のハードルが下がることで、建物の解体・建替えの流れが広まれば、都市の新陳代謝が促進され、経済活動にもプラスのインパクトを与えることと思います。

経済面においても、環境面においても、今後の解体工法の進歩に大きな期待が寄せられます。

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