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不動産と環境①

これまでは主に住宅と環境についてのお話をしてきましたが、今回からは不動産
と環境にテーマを広げていきます。

 今回は4月に改正された「土壌汚染対策法」についてお話します。これまでのエ コやCO2といったものに絡んだお話が多かったですが、もともと不動産における 環境と言えばこの「土壌汚染」が主役でしたが、昨今はエコやCO2にその座を完 全に奪われてしまいました。 今回の改正で実務上関わってくるのが、「指定区域」という言葉がなくなり、 「要措置区域」と「形質変更時要届出区域」の2種類に分類されましたというこ とです。簡単にいうと、前者の「要措置区域」が「汚染が存していて健康被害の 恐れがあるので対策が必要な土地」、後者が「汚染は存するものの健康被害の恐 れがないそのままでいい土地」です。今回の法改正の大きな目的の一つに「掘削 除去の撲滅」がありますが、これは汚染土壌をむやみに移動させることにより汚 染拡散することを防止するという意味があり、「形質変更時要届出区域」であれ ば「健康被害がないのでそのままで大丈夫」と市場参加者に思わせることで「掘 削除去の撲滅」を達成する狙いがあります。 では、鑑定評価を行う上で、法改正によって何か大きく変わるのかと言えばそう いうことはありません。これまでと同様、汚染地の評価に当たっては相応の対策 費の計上は必要ですし、スティグマについても考慮しなければいけません。 ただし、今回の法改正の狙い通り、汚染が存在していても「健康被害がないので 大丈夫」と市場参加者が考えるようになれば、これまでのように何が何でも除去 費用を考慮するといった、作業負担は今後軽減する可能性はあります。 とは言え、いくら健康被害がないといっても、やっぱり自分の住んでいる土地に 汚染が存在していればあまりいい気はしないですよね。ただ工場なんかであれば 多少の汚染の存在は気にならないかもしれません。といったように、今後は土地 の用途(最有効使用)によって、鑑定上の対応が変わってくる可能性はあります。 少し分かりにくかったかもしれませんが、この点は河合塾の前座として今週の金 曜日にもう少し詳しくお話させていただくつもりなので、今日はこの辺で終わり にしたいと思います。

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