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「農」と「環境」

日本ヴァリュアーズ東京本社の高嶋です。

 

前回は弊社OBである岐阜の水野さんよりお送り致しましたが、今回からまたしばらく東京のメンバーによるブログが続きます。

 

私が鑑定業界に転職する前、実家がある山形市で働いていましたが、その時、農業に関連する部署に配属されました。実家が農家という訳ではなかったので、農業に関しては右も左もわからない状況で、正直「なんで自分が農業に?」と思ったものでしたが、少しずつ農業という産業と触れ合う中で、農業の奥の深さと魅力を感じるようになってきました。

ということで、今回は少しだけ「農」と「環境」を絡めて、お送りしたいと思います。

 

日本の農業は、就農者の高齢化や担い手(新規就農)不足等、人材確保が一番の問題ですが、それに伴い耕作放棄地-つまり何らかの理由で農業をしなくなって放置されてしまっている土地(荒地)-が増加しています。

2005年農林業センサスによれば、全国に存する耕作放棄地は約38haになり、こうした耕作放棄地の解消、有効活用は今後の農政の課題となっています。

 

こうした広い敷地を確保できる耕作放棄地に、大規模な太陽光発電施設(メガソーラー)を建設すれば、相当な数の世帯が消費する電力を発電できる可能性があり、火力発電の代替として使えば、日本の温暖化ガス排出量を減らすことにも繋がります。

以前、環境省が試算した結果、耕作放棄地に設置可能な施設の発電能力(発電容量)6,700万キロワットだそうです。一世帯当たりの消費電力量が一日当たり約10キロワットとすれば、約700万世帯分の電力を賄える計算になります。数字上、それほどのインパクトはないとも考えられますが、この場合の耕作放棄地とは、耕作放棄地の中でも、農林水産省が「農地として復元不可能」と判定した土地のみを対象としたものですから、農地として復元不可能と判定された土地が有効活用できるという点からすれば、十分な効果があるものと思います。

 

また、「スイートソルガム」というイネ科の植物の研究開発に取り組み、地域の自治体とも連携してバイオ燃料(エタノール)として普及を進めている例もあるようです。バイオ燃料と言うと、サトウキビやトウモロコシという認識が一般的ですが、スイートソルガムは農薬や肥料も少量で済むため環境負荷が少なく、耕作放棄地などの荒地でも栽培が容易であるので、耕作放棄地を有効活用するには適していると言えます。

正直、国土の狭い日本でバイオ燃料の原材料生産が耕作放棄地を中心に普及するかは疑問ですが、ひとつの可能性を示すという意味では、おもしろいことではないでしょうか。

 

農業はこれまで生産するだけの第一次産業から、バイオテクノロジー等を駆使した第二次産業、そしてグリーンツーリズム(農産物直売所、農家レストラン、体験民宿、観光農園等)に代表されるような第三次産業へと多様化してきました。

個人的な意見ですが、こうした農業という産業の内部構造が変化し、第三次産業としての色合いが強くなるに従い、エネルギー消費(=CO2排出量)が次第に大きくなっていく可能性もあると思います。農業分野において「地産地消」という言葉が使われ始めて、もう長い時間が経ちますが、これからの農業(アグリビジネス)はエネルギーの地産地消も考えなければならない時期にきているのかもしれません。

北海道・水田.JPG 

 

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