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コラム【アートは地方創生の一端を担うか】

2014年、政府は「魅力あふれる地方の創生、人口減少の克服」等を基本目標とした政策を「地方創生」と銘打って発表し、年間1,000億円もの予算を組みました。「まちおこし」や「地方再生」は、東京一極集中化が進む我が国の長年のテーマではありますが、大都市圏の利便性が圧倒的である現代において、地方へと人を呼び込む作業はなかなか困難を極めます。
そんな中、地域活性化の希少な成功例として真っ先に思い浮かぶのが、「瀬戸内国際芸術祭」です。「瀬戸内国際芸術祭」は2010年に第1回目の開催となり、以後3年に1度のトリエンナーレ形式で開催されている芸術祭です。会期は概ね3ヵ月程度で、その間は高松・宇野港周辺及び瀬戸内の島々全体を会場として、屋内外を問わずそこかしこに新進気鋭の現代美術作品が展示されます。直近の開催となった2016年には34の国と地域から226組のアーティストが参加し、来場者数は100万人以上を記録しました。これは、瀬戸内エリアの島民が約2万人程度であることを考えると、驚異的な数字です。過疎化の進む島々にここまでの人を集められた理由としては、開催者側だけでなく、地域住民の当事者意識が挙げられています。確かに、アーティストと市民が一丸となり、地域に根差した作品を創出、展示するからこそ、その土地で鑑賞すべき理由、その地域にまで足を運ぶ必要性が生まれるのだと思います。
芸術祭の開催以降、島々の知名度は爆発的に上がり、休校状態であった小学校が再開する等、計り知れない経済効果がもたらされました。かつては特権階級だけの楽しみであった芸術鑑賞という行為が、人々に広く寄りそうエンターテイメントとなった今、瀬戸内に続けと各地で開催されている芸術祭が成功し、地域活性化の呼び水となることを願います。(祐紀)

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