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コラム【新しい用途地域の創設】

2018年4月1日より、我が国の用途地域に田園住居地域が追加されました。新たな用途地域が追加されるのは、1993年6月以来およそ四半世紀ぶりの出来事です。

田園住居地域は、1992年に生産緑地の指定を受けた1万ha以上の土地が、2022年に指定解除の期限を迎えることを背景として創設されました。同時に、生産緑地法の改正がなされた約25年前と今とで、我々の都市農地に対する認識が大きく変わったことを意味しています。

急速な経済成長を遂げた90年代の初頭までは、大都市圏を中心に宅地需要が逼迫し、市街化区域内の農地は、宅地化されるべきであると位置づけられていました。宅地並みの税金が課され、売却が促される中、都市農地として残すべきだと判断された農地だけが、30年の期限付きで生産緑地に指定され、減税措置を受けることができました。

しかしながら、都市化が進み、人口減少に伴い宅地需要は沈静化し、並行して地産地消や食の安全等が広く浸透した今、農産物の供給に加え良好な景観形成機能等、多様な役割が見直された都市農地は、宅地化すべきものから、保全すべきものへと大きく転換しました。

田園住居地域は、「農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するために定める地域」とされています。田園住居地域内の農地は、固定資産税の減免措置がなされるほか、市町村長の許可制ではありますが、農地内で小規模のレストランや加工所、直売所等の建設や営業が可能となります。

都市部にあって農業がより身近となる好機である田園住居地域の創設が、農業従事者の減少等、課題とされている問題解決への一端となることを期待します。(祐紀)

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