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コラム【鉄道とまちづくり】

近年は北陸新幹線や北海道新幹線の開通による地方都市の消費拡大効果が取り上げられ、同時にさらなる延伸による経済効果が期待されています。一方で、国内の鉄道には長年にわたる不採算路線も多く、その存続が危ぶまれているものも少なくありません。

先日、JR北海道が公表した維持困難路線は、同社の営業距離2,500km余りのおよそ半分にあたる1,236kmを占め、バス便等への転換には自治体の財政支援が必要とのことです。

鉄道の廃止は、地域住民の日常生活に大きな影響を与え、強いては街や広域的な地域のあり方そのものに影響が及びます。旧来から鉄道のあった街では、駅を中心に市街地が形成され、それに合わせて道路網も整備される等、まちづくりの要となっているため、鉄道が廃止されることは都市機能を消失することにもつながりかねません。

こうした状況を受けて、国土交通省では、平成27年12月に「鉄道沿線まちづくりガイドライン」を策定しています。人口減少等により都市サービスの持続性が低下することを防ぐため、自治体と鉄道事業者による協議会の設置と、鉄道沿線まちづくり計画の作成を促すものです。

このガイドラインでは、鉄道を軸とした都市機能の再編等によってコンパクトシティ化を推進し、人口減少や高齢化といった社会問題に対応する制度や施策を検討するものとしています。

都市機能の維持には、相応の投資や公費投入が必要となりますが、そこには選択と集中が伴います。ガイドラインに示す方法を始めとして、既存の枠にとらわれない柔軟なまちづくりの発想が、沿線の街の存続に求められているものと感じます。 (小室)

 

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