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コラム[不動産の健康性能]

近年、不動産の環境性が重視され、エネルギー性能や環境配慮型設計技術が向上し、LEEDに代表される認証制度が世界的に普及しました。最近では、この環境性と関連して不動産の健康性に対する注目も高まっています。
不動産の健康性とは、建物内で活動する人々の健康や快適性を指し、これを評価するWELL認証制度(WELL Building Standard、米DELOS社が創設)が有名です。このWELL認証では、空気、水、栄養、光、フィットネス、快適性、心の7領域における100項目で建物室内環境を評価し、レベルに応じて認証を与えるとされています。
先日、国土交通省の不動産投資市場政策懇談会でも、「投資家が企業に対して環境、社会、ガバナンスへの配慮を求める潮流の中、不動産投資分野でも、環境性や健康性、快適性に優れた不動産の供給と投資環境の整備が課題」と挙げられ、さらに「健康性や快適性に優れた不動産に対する評価方法が確立されていないため、新たな評価制度や鑑定評価への反映の仕組みを構築する」と触れられました。
確かに現行の不動産鑑定評価基準では、建物の個別的要因として耐震性や有害物質、住宅性能等は挙げられているものの、健康性や快適性について直接言及はされていません。収益還元法では、収受できる賃料水準に差があれば、結果的に健康性も反映された価格が得られることも考えられますが、今のところ具体的な評価方法は用意されていません。
今後、高い健康性能を備えた建物の増加やこれに係る各種指標と事例の整備に併せて、価格に健康性を的確に反映する鑑定評価の技術的向上も図られる必要があります。(小室)

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