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コラム「不動産価格及び美術品価格における価格形成要因の類似点について」

不動産と美術品、見た目はおろか需要者も異なるような商品ではありますが、かねてから薄々と、両者はその価格形成要因がどことなく似ているのではないか? と感じておりましたので、この度意を決して、長年漠然と抱いていたイメージについて検証させて頂きました。

まず、通常の商品では「原価」というものが価格を決める際の指標となりますが、美術品は勿論のこと、不動産についても、取引価格と原価が大きく乖離するという現象がしばしば見られます。このようなことが起こる要因としては、双方とも、原価に加えて「そのものの価値」が、その価格を大きく左右するという点が挙げられます。

不動産鑑定評価基準を見てみると、不動産の価格とは不動産の経済価値を貨幣額で表したものであり、1.その不動産に対してわれわれが認める効用 2.その不動産の相対的希少性 3.その不動産に対する有効需要の相関結合 “によって生ずる不動産の経済価値”、とされています。では、美術品の価格はどのように決まるかというと、こちらに関しては明確な基準を示した公的書籍等はないのですが、色々と調べてみた情報を総括すると、1.美的な価値 2.希少性 3.需要と供給のバランス、が基本の価格形成要因となるようです。やはり双方とも「原価」ではなく「価値」が鍵となっています。更には、両者に共通する特徴的な要因として「希少性」が挙げられます。不動産も美術作品も、個別性が強く、二つとして同じものがありません。故に、「希少性」が価格形成に大きく寄与し、その価格を決めるのが、「有効需要」となります。

世界に一つだけであるが故に販売価格表というものが存在せず、その価格は可視化できない「価値」で決まるというのですから、いずれも適正価格を見極めるのは困難なはずですね。

以上、不動産と美術品、どちらも好きだけどどちらも買えない者の考察でした。(祐紀)

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