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コラム「二地域居住」

先般、国土交通省は来年度の新規事業として、二地域居住の促進に取り組むと公表しました。都心と郊外、中核都市と農村、といった二つの生活拠点を持ちながら複数の地域と関わりを持つ先進的な取り組みに対して、補助金を交付し、新しいライフスタイル実現への流れをつくるとしています。

二地域居住そのものは以前から提唱されていたものの、今回再度打ちだされた背景にはいくつかの狙いがあると見られています。そのひとつは空き家対策であり、二地域居住に空き家を活用することで、現状空き家が抱える安全や衛生上の問題や、旧市街地の空洞化を抑える効果が期待されます。また、二地域居住によって大都市圏の高齢者が地方圏で就労や社会貢献できる環境づくりもできるとされています。

さらに、政府が進めるコンパクトシティ実現への効果を期待する声もあります。これは、平日は県内の中核市で就労、マンション等に居住し、週末は出身地などがある郊外や農村部で過ごすといった県内移動により、広域的なエリアとしての人口を保ちつつ社会インフラの集約を図ることでコンパクトシティ化を推進するという見解です。

このように二地域居住には、人口減少が進み、都市間格差が拡大しつつある我が国の諸問題を解消する可能性も含まれています。一方で、複数住宅の維持や移動には経済的負担や身体的負担が予想され、現状は誰にでもできるライフスタイルではないことも事実です。

したがって、この取り組みの普及には、一部の経済的余裕のある層の趣味的な活動にとどまらず、人口定着や消費・就労の拡大につながる方策が必要になると考えます。 (小室)

 

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