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コラム[都市のスポンジ化]

我が国の人口減少や人口構成の変化に伴い、都市において空地や空き家が無作為に増加し密度が低下する現象が、その様子になぞらえて「都市のスポンジ化」と呼ばれています。人口の増加を見込んだ都市整備を前提としている現在の都市計画の下では、こうしたスポンジ化への対策が適切になされないことが危惧されています。

都市密度の低下は、水道・電気・ガス等の供給やその施設維持管理の非効率性を招き、また、行政や民間の各種サービスにとっても効率性や採算性を欠くことになります。さらに、住民間のコミュニティ形成の難しさや、防犯・防災の面からも対策が必要となります。

報道によれば、この問題に対して国土交通省は都市計画基本問題小委員会を設置し、急速に変化する都市のあり方に対応するべく、制度改正も視野に入れて、主に開発段階を規制する現在の都市計画から、管理段階まで範囲を広げて監督できる仕組みを検討するとのことです。

時代背景に適した都市計画の更新は当然に検討されるべきで、むしろ更新によって都市の機能性や永続性が強化される絶好の機会ともなり得ます。一方で、都市のスポンジ化を招く空地や空き家問題の解決には様々な問題が横たわっています。管理放棄や所有者不明、課税軽減を目的とした家屋放置など、都市計画の刷新だけでは行き届かない可能性があります。

こうした目の前にある問題への対策としては、国と自治体のみならず、協議会等を通じた地域住民や専門家の連携による具体的な活動が欠かせないものと考えます。(小室)

 

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