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コラム[Eコマースで平準化される距離の概念]

新年早々一家総出でインフルエンザになった際、高熱にうなされながら空っぽの冷蔵庫を前に途方に暮れ、ふと思いついたのがネットスーパーの利用でした。初めての経験で半信半疑でしたが、普段の買い物と変わらないクオリティーで生鮮食品を宅配してくださったお兄さんが、あの日の自分には救世主に見えました。

今や家の中に居ながらにして大抵の物が手に入る時代、卵も、楽器も、車や家さえも、ネット通販で買えるようです。気づけば、書店をはじめとして様々な店舗へと出向く機会が大きく減少しました。経済産業省の発表によると、我が国における2017年度のEコマース(BtoC、企業から一般消費者へ)市場規模は、約16.5兆円となっています。これは、2010年(7.8兆円)の2倍以上であり、ここ数年で市場が大きく成長し、インターネットを通じて物を買うという行為が我々の日々の生活に広く浸透したことがわかります。市場拡大にはスマートフォンの普及も寄与しており、スマートフォン経由でのEC市場規模は物販部門全体の35%となっています。

現地へ赴かずに様々な物の入手を可能としたネットショッピングの普及を、距離という概念の希釈と捉えるのならば、当該サービスは、主に交通の不便さを理由に加速している地方における過疎化の抑止にも、一定程度貢献するのではないでしょうか。しかしながら、過疎地においてこそ重要度の高い食品や薬品部門のEC化率は、EC市場の中で最も低いとされており、この分野のEC化率の上昇が、限界集落存続への鍵となるのではないかと思います。

Amazon.comや楽天は、山間部等への宅配にドローンの活用を試みています。コンパクトシティ推奨の風潮とは逆の流れになってしまいますが、その土地が好きで住み続けている方々の生活を後押しするようなテクノロジーの発達に、今後も着目したいです。(祐紀)

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