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農地価格の推移における国際間比較

 全国農業会議所による調査では、2011年の我が国の農地価格は水田134万円(前年比1.6%下落)、畑942千円(1.5%下落)(いずれも10アールあたりの平均取引価格)で、ともに17年連続の下落となっています。

 背景としては、農産物価格低迷による収益性低下や、農業の先行き不安などから農地購入の動きが広がらないことが挙げられています。また、今後の見通しとして、農家の高齢化による農地を手放すケースの増大、TPP(環太平洋連携協定)等の貿易自由化により見込まれる外国産農産物の輸入拡大、などの要因により当面は値下がり傾向が続くとの予想が多いとされています。

 

 一方で、国際的な農地価格の推移はこうした国内の状況とは異なっているようです。国際的な不動産調査会社であるナイトフランク社による調査「INTERNATIONAL FARMLAND INDEX」によると、先進国では米国トウモロコシ地帯で前年比8%増、カナダのサスカチュワン州で同7%増、英国イングランドで同13%増となっています。

 新興国でもブラジル、アルゼンチンなど地域による格差はあるものの、およそ10%から20%の上昇率を示す地域が多くなっています(いずれも2010年価格)

 

 これは、バイオ燃料の原料として穀物が注目されていることや、地球規模での人口増加に伴う食糧不足が懸念される中、グローバル投資家が各国の農地を買い求める動きが活発になっている影響とされています。農地の価格水準の格差、農家の生産体制や農産物の違い、農地取得に関する法体系の相違等、各国の事情があるため単純な比較はできませんが、今後の国内の農地価格の推移とともに、国際的な動向にも注目していきたいと思います。(小室)

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