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中古住宅の建物評価

現在、国土交通省の「中古住宅の流通促進・活用に関する研究会」では、中古住宅に係る建物評価手法を再検討する方向で議論が進められています。

これは、中古住宅の品質や性能が金融機関の担保評価において適切に反映されていないことが多いという現状を考慮して、住宅ストックの価値向上や中古住宅の流通市場活性化を目的として評価手法の改善が提案されているものです。

具体的には、原価法において現在の主流となっている耐用年数と経過年数に応じて一定に減価を施す手法を改め、修繕履歴も織り込んだ「期待耐用年数」を基にした評価手法を目指すよう提言されています。

また、収益還元法も併用して収益価格との関係において賃料や建物状況による検証も行うとされ、さらにこの新たな手法を有効にするため、インスペクションや性能評価、売買や修繕履歴等の情報開示を普及促進することが中古住宅流通市場の改善方策と位置付けられています。こうした取り組みが実現すれば、これまでなら価値が認められなかったような築古の建物でも履歴や性能が明らかになることで「リバースモーゲージ」等の制度を用いて現金化が可能となるなど、住宅保有者にとっても有効な仕組みが得られることになります。

 

一方で、その実現には課題も多く、インスペクションや性能評価にはコストがかかること、履歴情報の完備は不動産知識の乏しい者には不得手となる可能性があること、流通税軽減等の公的制度の後押しが必要になること等が考えられます。

また、新たに提唱される建物評価を担う評価人には、不動産鑑定評価基準に精通し、十分な経験や知識を備えることが求められることから、その人材の選定と教育も重要な要素になると考えます。 (小室)

 

 

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