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地方都市における不動産証券化

先月、地方都市における不動産ファイナンスを促進する目的で国土交通省が行った公募に対して12件の自治体等から応募があったことが公表されました。その12件は、不動産証券化の手法を用いて、古くなった商店街や古民家、旅館の再生や改修、高齢者施設の整備などを目的としています。地銀や信金といった地域の金融機関を交えて、地元の資金を循環させる仕組みが検討されています。

不動産証券化については、1990年代後半から活用され始め順調に市場規模を拡大してきました。2014年度に証券化された不動産の資産額は約5.5兆円、これまでに証券化された累計額は約29.5兆円にも上ります。ただし、これらの資産額のうちおよそ半分は東京の不動産で、残りのほとんども大阪、愛知、神奈川、千葉、埼玉、福岡に所在し、その他の地域は僅か(2014年度は約17%)となっています。

不動産証券化手法を用いれば、不動産の所有と利用の分離がなされることで、事業主体の財務内容にとらわれず対象となる不動産の収益力そのものが評価され、国内・海外を問わず資金調達の可能性が拡がり、地域活性化の契機となります。一方、投資サイドとしては公共性の高い施設を対象とすることで確実性の高いリターンが見込める利点が考えられます。

今回、12件の応募自治体に対して不動産ファイナンスによる再生等が協議されることになりますが、ノウハウや人材、情報が広くいきわたり、より多くの地方・地域へと同様の試みが普及していくことが期待されています。 (小室)

 

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