03-3556-1702(東京)
052-950-2771(名古屋)

賃貸住宅の更新料は原則として有効

にほんブログ村 士業ブログ 不動産鑑定士へ

 

日本ヴァリュアーズ東京本社の小室です。

 

 賃貸住宅の契約更新時に借主から貸主に支払われる更新料の妥当性について、715日、最高裁は「更新料を取る契約そのものは原則として有効」との判断を示しました。「有効」とした根拠は、更新料には家賃補充や賃料の前払的性格を含むこと、賃貸借契約関係を円満に継続するための対価であること等の複合的な性質があるとして、経済的な合理性を認めたことによります。一方で「原則として」とされたのは、具体的基準は明示されていませんが、賃料そのものや更新される契約期間の長短に対して更新料が高額すぎないという条件が付くためです。

 古くからの地域の慣習によるところも大きいですが、元来、更新料等の一時金には賃料に含まれる部分と含まれない部分があるとされます。賃料に含まれる部分とは、本来あるべき適正な賃料水準に対して実際の契約賃料が低廉な場合には、その差額が更新料として徴収されている場合もあるため、その場合には更新料も実質的に賃料に含まれるものと見なされるということです。つまり、「更新料」という名目だけでその徴収の妥当性を判断することは難しく、名目よりも実質的な性格によって有効か否かが論じられるべきと言えます。したがって、一律に可否を示すのではなく、個別の契約内容によって判断をすべきという今回の最高裁による判決は、更新料のあり方や市場の実態に即した内容ではないかと思います。

 

 

Related Posts

Sorry, the comment form is closed at this time.